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オリジナルBL小説ブログです。
必然的に、ボーイズラブ、男同士の性描写が含まれる場合がありますので、描写の大小に関わらず18歳以上限定とさせて頂いております。
現在は過去有り特殊設定美形受けが王道ちっくな学園の中で自分の過去と向き合っていく…そんな「RO」を連載中。

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プロフィール

朱華

Author:朱華
ニックネーム:朱華
性別:腐女
誕生日:雨の多い日だった・・・
血液型:二重人格なAB
出身地:ど田舎
腐妄想<版権>:るろうに剣心、幕末機関説いろはにほへと ガンダムOO
腐妄想<好物CP>:鬼畜×鬼畜、へたれ×強気、 ともかく受けは淫乱で。 最近は不良受け、策略受けに興味津々。健気も好きです(笑

朱華版権サイトもやってます。そちらは小説よりも漫画メインです。
LUST版権館

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Red Orchid
?×最強・強気受 [R18]
帰国子女美人最強な樹哉が平凡な学生生活を望み転入。そこで、自身の過去と向き合う事に……。過去とケリをつける事ができるのか?
現在、樹哉闇中摸索中…
微王道|快楽主義者|猫かぶり|過去あり|バトルあり|

三輪×片山シリーズ
鬼畜目後輩×強気先輩 [R18]
学生|敬語攻め|策略|せつない|甘々|
強引な三輪に翻弄され続ける片山。色々あるけどでも幸せな毎日
纏めて読むなら⇒※このブログに置いてないものもあります。

稜正学園
多数×不良強気受け[R20]
輪姦|強姦|ドラッグ|暴力|血|シリアス
私立男子校に入学した光希の苦悩の日々。
かなり痛いエロです。比喩ではなく本気で痛いエッチあり。お嫌いな方は見ないでね。
※性描写はぬるいですが行為に反社会性がありますのでR20とさせてください。

上条シリーズ
色々×強気淫乱受け [R18]
道具|強姦|シリアス
愛人契約で囲われてる上条が幸せになれるまでの記録(笑)
※ただ今本編準備中。現在短編のみです。

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男と男の恋愛を扱ってます。 基本18禁で、甘かったり切なかったり。時に腹黒な恋愛事情をどうぞ
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■ミスコンの罠 17
2008/03/13 Thu

 今回、という言葉に引っかかりを感じる。
 発信器とそのシステムが高度すぎやしないか?

 確かに、白コン予備選で3位、俺以外の上位は雪村と藤平。
 この二人を襲うような奴はたぶんいないだろうから、最初の対象者として俺がなったのは解る。
 そう思えば導入がこの時期というのも白コンでの上位争いの過激さから理解出来なくはない。

 けれど、このシステムの高度さはどうだ。
 発信器の開発、その模写の正確さ、そしてシステムの規模。
 白鷺がいくら私立だと言って、一般の学校に容易に導入できるものではないだろう。

 そしてこのタイミング。
 あまりに都合が良い。

 今俺の周りで起ころうとしている事象。
 計られた俺の転入。
 計画されていた支援。

 ユウヤを知りすぎる学園。 

 たしか、北沢は言っていた。
 雪村はここ何日か学園に居なかったと。

 そして、

「……担当教諭って誰ですか?」
「お前らの担任の大野だ」
「……ああ、なるほど」

 すべては俺の為に用意された事。

 仲介はユウヤ。
 動いてくれたのはたぶん機械に詳しいビショップ、そしてあの優しくもおかしな人達。

 あの人たちまで……。

 こんなにも、俺は守られている。

 失ったと思ったのは間違いで、それは手の中にずっとあったと気付く。
 そんな思いが実感として湧き出た時、雪村が微笑みながら口を開いた。

「君は幸せなんだよ」

 自分が気付けなかった事。
 だけど今気付いた事を言い当てられる。

 そうだ。
 俺は幸せだったんだ。

 ずっと、俺を思ってくれる人が居たんだから。
 それだけで十分だ。

 じわりと胸が熱くなる。
 泣きたい気持ちをぐっと我慢して、目の前の何もかも把握しているかのような顔をしている男を見た。

「……どこまで」

 貴方は、知っているのか。
 何を知っているのか。

 今までの言葉で雪村がユウヤと通じているのは解った。
 そして敵ではないのだという事も。

 だけど未だ雪村の存在は明らかにされていない。

 俺はここに誰が居るのか、そして何所なのか、そんな事全てが頭から消えていてつい軽々しくそれを聞いていた。

「ユウヤとあんたはは何所で繋がってる?あんたは何物?」

 雪村はそんな俺の震えた声を聞き、苦笑を漏らしてまた人差し指を口元に押し当てる。
 その仕草を確認して、俺は自分の迂闊さに気付き口を押さえた。

「……っ」

 まずい。
 今目の前には八木が、そしてその背後には耳を澄まして聞いているだろう生徒会役員がいるのだ。
 
 何かの時に生徒会には協力して貰わなければならない事もあるだろう。
 だからと言ってフェンリルやユウヤ。そしてあの男の事など聞かせていいものじゃない。

 何もかも全て話す事が良い事じゃないのだから。
 
 そう俺が自分の失態を恥じていると、雪村はすっと表情を消し八木の名を呼んだ。

「……ノブ」
「ああ、わかった」

 名前を呼ばれた八木はそれだけ答えると立ち上がり、生徒会役員へと声をかけた。

「今日はもう遅い。後の話しは俺がするからお前らは今日はもう帰れ」

 不満の声を上げる二人に、何か気付いた様子の一人。
 吉成が二人を無理矢理連れ出して、残ったのは訳知り顔の雪村と、困惑している俺。

 そして平然と雪村の横に座り直した八木。

……こいつも関係者、か。

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■ミスコンの罠 16
2008/03/06 Thu


「いいか?……じゃ、相沢その紙を見てくれ。ああ、吉成、あの校章を持ってきてくれないか?」
「わかりました」

 八木の言葉に吉成がその場を離れ机の方へと向かう。
 俺は言われた通り五味に貰った紙に目を向けた。

 『保護対象者プログラム』

 そう書かれた紙の内容をざっと読み、一介の学校がする事か?と少し驚いた。

 それは保護対象(濁して書いてあるが、要は強姦被害に遭う確率の高い生徒という事だろう)となった人物に発信器兼救難信号発生器を持たせ、その管理・保護を生徒会が行うと言う物だった。

 しかし、強姦・暴行が横行するこの白鷺では確かに有効かもしれないプログラムだが、こんなものがあるというのは聞いていない。

 襲われる危険性がある生徒がこのプログラムの対象者なら、なぜ智章は持っていない?
 白コン去年4位と言う事はそれだけ危険性があった筈だ。
 なのに智章も椋介もこんな事言っていなかった。

 と言う事は、このプログラム今回が初めてか?
 それに、これを行うには生徒会役員の人数は少なすぎる。

 目線を紙から前に座る八木に向けると、俺のそんな考えを読んだのか苦笑を漏らしていた。

「こんなこと生徒会はずっとしてきたんですか?」
「いや、今回から導入した。お前がこのプログラム第一号だ」
「……」

 八木の言葉に引っかかりを感じていると、吉成が手に小さな箱を持って戻ってきた。
 それを八木へと渡し、

「八木。これを」
「ああ、すまん」
「では、私は自分の仕事をしに行きますので。失礼します」

 笑顔でそう言うと一礼して机の方へと行ってしまった。

 八木は受け取ったそれを一度テーブルに置き、「確認してくれ」と俺の方へ差し出した。
 言われるがまま、近づいたそれを手に取って見ると、それは四角い透明なケースに入った校章だった。

 白鷺では校章を小さな黒革の布にクラス章と一緒に付け、それをピンで胸元に付けるのが決まりとなっている。
 だが、それをかっこ悪いと思うのか、多くの生徒は黒革ではなくブレザーの襟やポケットなどに付けていた。
 そうなると必然夏は校章もクラス章も付ける場所がないらしく、今の時期は殆どが鞄の中に生徒手帳と共に持っているだけのようで、だから俺も例にならい今は鞄の中にある。

 そんな校章を今この場に出される理由は無い筈だ。
 だけど実際それを目の前にしている、という事はつまり、この校章が普通のそれでは無いという事だろう。

「これって、ただの校章って訳じゃないですよね?」
「ああ、それがそこに書いてある発信器だ」
「……すごく良く出来てますね。普通のものと変わりない」
「そうだろう、ただ違うのはその校章の右上にある小さな突起だ。そこを押せば救難信号を飛ばす。通常時は何もないが、その信号をキャッチすればここにいる生徒会役員と担当教諭、そして警備の携帯にメールで連絡が入るようになっている。受信機はあそこだ」

 八木が指さした先にはさっき生徒会の連中が出てきた扉だった。
 そして俺はその扉を見ながら、自分の中に湧いてきた違和感に思いを馳せた。

 

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■ミスコンの罠 15
2008/03/04 Tue


 会長は雪村の呼びかけに「ああ」とだけ答え、一番奥の机からゆっくりこちらに来ると雪村の横に座った。

「相沢くん、改めて紹介するね。こっちの眼鏡が、白鷺の生徒会長」
「八木信篤(やぎのぶあつ)だ。この前はみっともない所を見せて、すまなかったな」
「……いえ」

 苦笑いを浮かべて俺を見る八木に、そう言えばこの人の前で素を見せてしまっていたと思い出す。

 たぶん気付かなかった。とは思うけど。

 そう思いながら、持っていたグラスをソファーテーブルへと置いた瞬間、二人の座ったソファーの横に立っていた長身の男が声を上げる。

「私も紹介させて頂きますね。私は、吉成佑起弥(よしなりゆきや)。副会長をさせて頂いてます。そしてあっちのうるさい二人は……」

 吉成がそう言って騒がしくじゃれ合っていた二人に目線を向けると同時に、亮太と呼ばれた男がそれに気付き、じゃれるのを止めて俺の隣に座ってきた。

 その素早い行動に俺はただ驚くばかりだ。

「光都は紹介済みだろ?後は俺だけね。俺は五味亮太。こんな形でも会計してんの……でも、マジで相沢って綺麗なのな。」

 五味が俺の肩を抱きもう片方の手が顎を捕らえて顔を無理矢理五味へと向けられる。

「は?」
「写真よかよっぽどそそるじゃん」

 近くにある五味の甘ったるい顔がにやりと笑ったその時、ガツッと音が鳴り五味の頭が揺れた。

「痛てぇ!」
「何やってんの!この馬鹿!亮太が取り締まり第一号だよ。自分で甘いって言ってた処罰受ける?」

 頭を押さえた五味の横に拳を握りしめた北沢が仁王立ちで見下ろしていた。
 と、言っても北沢の容姿と身長では迫力が足らないが……。

「相沢くん、ごめんね。……八木。この馬鹿は僕が説教しととくから、話ししてて」

 北沢はそう言うと五味の耳を引っ張り上げ、机の方へと歩いて行く。
 素直に耳を引っ張られながら後をつく五味を見ると、この二人の力関係が解った気がした。

 かかあ殿下。

 正にそんな感じだった。

「ふふ。あの二人は相変わらずだね」
「すみません、ほんとうるさくて」

 雪村の言葉にそう謝る吉成はまるで二人の保護者だ。

 そんな事を感じてか、賑やかな生徒会に俺は自然に笑いを漏らしていた。

「君は笑顔の方が似合うよ」

 それを目敏く見つけた雪村がぼそりと漏らした言葉に、俺は自分の心情に気付き苦笑する。

 さっきまで色々な事に考えを巡らし、落ちていた俺。
 雪村の言葉に動揺を隠せずにいた。

 なのに今はそんな事も忘れ、ただ目の前の事象に笑っている。

 俺というのはどんな時にも笑う事が出来るんだ。
 そう思うと自分がずいぶん図太くて薄情な人間に思えた。

「色々思う所はあるだろうけどね、人は笑っていた方が良い方向に進むものだよ」

 俺のそんな心の揺らぎが解ったのか、雪村の言葉は酷く優しく俺の心に染みいった。
 と同時に雪村の洞察力に感服する。

「雪村先輩、あなたは……」
「うん、まあ、例の話し、先にしちゃおうよ」

 雪村は八木と吉成に顔を向け、話しを促すように目で合図を送った。

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■ミスコンの罠 14
2008/03/03 Mon


「どうした?……和希。と相沢か」

 その声に固まっていた三人がそれぞれ動き出す。
 
 会長と同じくらいの長身の男は柔らかな笑顔を俺に向け、最後に出現したその会長の脇を通りもう一度中に入って行く。もう一人の軽そうな容貌の男は書類が山積みの机に向かい、その中から何かを探しているようだった。

 そして中でも小さくて可愛らしいと表現出来る少年が走り出し、突進するようにして座っている雪村の首に両手を絡め背後から抱きついた。

「カズ!カズ!!何?今日から学校来てたの?」

 まとわりつかれた雪村は苦笑を漏らしながら回った手をポンポンと叩き、柔らかくその腕を外しにかかる。

「そう。今日から、ね」
「教えてよ、来たのくらい。じゃ、また図書室にずっといたの?」
「うん、ちょっと考え事もあったし、あそこが一番落ち着くからね。それでね、光都。ちょっと腕離して?彼びっくりしてるよ?」
「あ!ごめん」

 雪村の言葉に俺が居る事に気づいたのか、慌てて腕を外した光都と呼ばれたその人はソファーの横に立つとニカとした笑いを見せ、

「えっと、相沢くんだよね?僕は北沢光都。生徒会で書記やってる。カズと同じ三年。よろしく」

 三年と言った北沢は童顔で、どう見ても年下にしか見えなかった。
 けれど驚きの表情は表にせずに当たり障りのない笑顔で「よろしくお願いします」とだけ返した。

「光都は幼児体型だし、三年には見えねーだろ?これで来年から大学生つーんだから、詐欺だぜ。なあそう思わね?相沢樹哉くん」

 書類を探していた男がいつの間にか北沢の横に立っていて、そう言いながら持っていた紙を俺に差し出した。

「どうも……これ」

 なんですか?と続けようとして顔を真っ赤にして怒る北沢に遮られてしまった。

「うっさいなぁ。僕は幼児体型じゃなくてただ栄養が身長に結びつかなかっただけだよ。だいたい僕が詐欺だっていうなら亮太は恋愛詐欺師でしょ。このタラシ」
「きっつー。まあタラシってのは褒め言葉として受け取りましょう」

 にやにや笑った亮太と呼ばれた男が北沢の頭をくしゃと乱すと、更に憤慨した様子でその手を払う。
 それを面白そうに見て、北沢の頭に戻し再びくしゃくしゃと髪を乱した。

……喧嘩、というよりもじゃれ合い。

 そんな二人を呆然と見ていると、目の前にすっと乳白色の液体が入ったグラスが差し出された。

「え……」
「カルピス。飲めますか?」
「あ、はい」

 グラスを受け取り目線を上げると、いつの間にか奥の扉に入っていった長身の男が爽やかな笑顔で俺を見下ろしている。
 遠目では解らなかったその男の容姿にしばし俺は呑まれてしまった。

 そしてここにいる男達全ての容姿が整っているのに気付く。
 美形の多いここ白鷺の生徒会というものも、会長筆頭にまた美形の集まりだったかと、ふとそんな事を思った。
 
「うるさくてすみません。あの二人の事は気にしないで下さい」

 そう言って苦笑を漏らすと雪村の方を向き、もう一つのグラスをその前に置いた。

「相沢くん、連れてきてくれたんですね」
「俺も相沢くんに話し在ったし、ノブが近い内に呼び出すって言ってたからね。丁度いいかと思って」
「ええ、明日呼び出す予定でした。ありがとうざいます」
「うん。じゃあ時間ももう遅いし、早く話ししちゃおうか」

 長身の男が頷くと、雪村は会長を呼んだ。

 

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■ミスコンの罠 13
2008/03/01 Sat


 雪村につれられて生徒会室へと足を進める。
 やっと夕日の落ちて来た、赤く染まった廊下を眺めながら、俺は雪村の真意を計りかねていた。

 雪村とユウヤはどんな繋がりがあるのか。
 今俺に話ししたい事とは何なのか。

 ぐるぐる考える事はそれで、だけど答えは今は聞けず雪村の背をみながら軽く溜息を吐いき後に続いた。

 そして目指した生徒会室は職員棟の三階、一番奥にある階段を上がった先にあった。
 その階段は上にしか伸びておらず、上がりきると目の前に現れた空間は他のフロアとはまったく雰囲気が違っていた。
 
 白鷺の校舎は基本的に三階建てだったが、この部分だけが4階で、しかも一つしか扉がない。
 教室二個分くらいの空間にそれ一つなど入ればどれ程広いのか想像が付いて苦笑を漏らした。

 絨毯こそないものの一つだけある扉は重厚な木製でどこの屋敷だと思わせる。
 観音開きらしいそれの中程にある二つの取っ手は金で出来ているらしく、だけれど磨かれていないそれは繊細な模様が仇となり、細かい部分が黒く汚れてしまっていた。

 そんな扉をノックもせずに無造作に開き中に入っていく雪村に続き、俺も其処へと足を踏み入れ驚愕した。

「……すご」

 思わずそんな声を漏らすほどにその場所は学校という場所にしては異質だった。

 広さはもちろん教室一個分でその側面は窓を除いた部分がすべて本棚になっている。
 教室よりも背の低い窓の上には人一人が通れる大きさの通路がついた中二階でそこも一面の本棚だった。
 その本棚の三分の二は資料らしきものが詰め込まれ、あとはなんだかわからなそうな分厚い本が埋め尽くしている。そして左側中央の柱の部分に階段が付いていてそこから中二階へ上がれる様子だった。

 左側の窓からは教室棟が丸見えで生徒達が帰って行く様もうかがい知れ、右側はグランドやクラブハウス、プールなどが見えていた。

 これなら生徒の殆どをうかがい知る事が出来るような位置にあると言って過言ではないだろう。
 割と考えられたその構造に感嘆の声を漏らすと、前にいた雪村が振り返り、例のロイヤルスマイルを向け、

「すごいでしょ?」

 その言葉に俺はただ頷くだけだった。

「ここはね、先代まで理事長室だったんだけど、現理事長が簡素を好む人でね、ここと元の生徒会室と交換してしまったんだ。理事長にこんな豪華なものはいらないとか言ってね」

 生徒にこそこんなものいらないよね?

 そう言いながら微笑む様子は平素の雪村で俺は少し安心の吐息を吐いた。

「まあとりあえずここに座ってて」

 雪村に促されて、手前に古くさいソファーセットの扉に近い一つに座ると雪村も反対側のソファーへと腰を下ろした。
 優雅に座る幸村を見ながら、この場所に俺と雪村しか居ない事を不思議に思う。

 確かに突然の来訪とはいえ誰か一人ぐらい居ても良さそうなのに。

 と、あたりを観察して気が付いた。

 俺の座るソファーの奥にはパソコンの設置してある机が3つ資料が山積みの机が一つ。
 さらに奥は重厚な木製の大きな机が鎮座していて、そこの横にこの部屋に付いていた扉と同じデザインのものがあった。

 机の上には書きかけの書類やスクリーンセイバーが起動しているパソコン、更には飲みかけだろうグラスに入った飲み物があり、その有様を見ると今まで誰かいたようだった。
 だけれど今そこには主はいない。

 急に何かの用件でもはいったのか、ともかく誰もいないこの場所は今の俺には丁度よく、そこで初めて疑問に思っていた事を口にした。

「雪村先輩。あなたは何物ですか?」

 ここに来る間も今も、俺の聞きたい事はただ一つだ。
 
 なぜユウヤの名前を知っているのか。
 
 すると雪村は右手の人差し指を口元に持って行き、しぃー、と子供にするような動作を見せた。

 怪訝に思ったその時、部屋の奥にある扉がバタンと勢いよく開いた。

「──…長は、甘ぇよ……あ」
「僕もそう思いますよ……え?」
「ちょっと、ここで溜まんないでよ!……って!」

 中から出てきた三人が俺と雪村を見るなり小さく叫ぶ。
 俺はそっちを正面に座っているからまともに目があって、軽く会釈を送った。

 雪村はこれに気付いていたから俺を黙らせたのか。

 そう気付くとやはりこの人が侮れないと強く感じた。

 

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